今回もお立ち寄りいただきありがとうございます。
さて、前回は「異体字の世界”ワタナベ”」という催し物の事から名字で使われている漢字には多くの”異体字”というものが存在しその生い立ちには、なかなか面白い理由があることをお話ししました。
今回は、予告したように少し詳しく調べてみました。
少しだけですけどね、漢字の世界を語りだしたらきりがないですよ。
では、少しだけご紹介させていただきますね。
異体字と旧字との違い
旧字とは、常用漢字のもととなる字で「沢」「竜」に対する「澤」「龍」などを言います。
異体字と旧字の区別がつかなくって眠れない!という方(私もそう)はズバリ、異体字の中に旧字が含まれるとお考えください。
だいたいイメージつかめると思います。
でも、むずかしいですよね。
例えば常用漢字の「会」は、旧字が「會」で、略字が「㑹」です。
そして「会」には他にも俗字やら古字といったたくさんの文字が存在するのですが、そういうものも全部ひっくるめて常用漢字に対して異体字と一般的に表現しているのです。
さて、常用漢字の「会」は「會」の“略字”です。
つまり視点を変えれば、常用漢字にも“旧字”や“略字”“俗字”が存在するということになります。
ここで重要になってくるのは、「常用漢字から見て」“異体字”とか“旧字”と言っているのか、「“旧字”から見て」“略字”とか常用漢字と言っているのかということです。
常用漢字、異体字、“旧字”等の関係は、客観ではなく、あくまで主観(=自分)の視点がどこから何を見ようと(あるいは語ろうと)しているのかを強く意識しなければ、混乱してきます。
実際に私がそうでした。
なのでここでは、あくまで「常用漢字から見て」異体字(“旧字”、“略体”、“俗字”)かどうかということをお話します。
異体字と旧字の違いは?
皆さんもご存知の女優「榮倉奈々」さんを例に挙げてお話ししましょう。
榮倉奈々さんの「榮」と言う字は、現在でよく使われている「栄」と言う漢字と同じ意味です。
戸籍に登録されている漢字が異体字となっている方の中には、画数も多く読み方も難しいと言う事で、一般的に普段使っている漢字は簡単な方にしているという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
旧漢字や旧字といっても、実は前に触れた榮倉奈々さんの「榮」も、実は「栄」の旧漢字(旧字)なのです。
「じゃあ異体字と旧漢字ってどんな違いがあるの?」と疑問になりますよね。
確かに「榮倉奈々」さんの漢字だけではなく、名字に「澤」と言う漢字が使われている人と、同じ読み方でも「沢」の方もいらっしゃいます。
この「澤」と「沢」で検索をすると、旧字体(“旧字”)だとして紹介している所もあれば、異体字だと紹介されている所もあります。少し混乱しませんか?
調べたところ、「これが間違いなく旧字である」と言う定義はないとされています。
いくつかの定義を前提としてお話をする時に限り
「これは“旧字”である」と言う事ができるのです。
そもそも定義するのは難しいことなのです。
例えば、漢和辞典に載っている漢字が正しい漢字だとしてみましょう。ただその漢字をパソコンで打っても出ない漢字ってありますよね。
このように、“旧字”と言っても、一概に「これがこうで…」と言う定義をすることができません。
ですので“旧字”も異体字のように、今現代で使われている漢字とは異なっているわけなので、旧字も合わせて異体字だと言う考え方もできます。
定義が持てないとなれば、そのように考えるのがシンプルでわかりやすいと思います。
旧字は異体字の一種
皆さんが検索をして、その漢字が異体字なのか“旧字”なのかを調べる場合に、ページによってはどちらが正しいのかわからず混乱するケースもあると思います。
しかし、ざっくりと「どちらも今使われている漢字と少し違いがある」という認識で良いと思います。
また日本でよく使われている名字の1つとして「サイトウ」さんと言う方がいらっしゃいます。
このサイトウさんの「サイ」と言う漢字も、「斉」と言う比較的簡単な漢字から、「文」の下に使われている漢字が複雑になっている漢字まで色々なものがあると思った方も多いと思います。
これは豆知識ですが、「齋」と言う漢字の旧字は「斎」となっていて、「齊」の旧字体(“旧字”)は「斉」となっているのです。
少し(私的にはかなり)複雑だと思うかもしれませんが、サイトウさん等の日本に多く使われている名字でも、漢字の読み方は同じであっても、難しい漢字が使われていると言うケースは少なくありません。
前回ご紹介した「ワタナベ」さんなどもその1つです。
渡辺、渡邉、渡部、渡邊さんなど・・・。
こうやって漢字というのは、掘り下げれば掘り下げた分だけ「これでも~!」というほどいろいろなことがで出来ます。
少しはご理解いただけたのでは・・・・・とおもっています^^
奥深い漢字の世界まとめ
さて、挙げるとキリがありませんが、ここはあまり難しく考えず“旧字”は異体字の中の一種であり、その異体字と言うのは、現代で多く使われている漢字と同じ意味でも字が違う、と考えてみると理解しやすくて良いと思います。
頭の中を整理しつつ調べた事をお話ししましたが、いかがだったでしょうか?
興味のある方は、一度調べてみるとまだまだ面白いことに出会えるるかもしれませんよ。
次回も何か面白いことをお話ししますので、ぜひともお立ち寄りください。今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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