「ふるさと納税」についはワカマツブログでも2018年ランキングとして掲載していますが、テレビCMでも流れていますから、現在では聞きなれた言葉になっていると思います。
私もふるさと納税を使用している一人ですが、やはり返礼品をもらえるだけではなく、税金控除を受けることができるお得さを実感した一人として、ふるさと納税について少し記していきますね。
ふるさと納税の法改正
2018年にふるさと納税の記事を書いたときは、各自治体の納税金額争いというものが勃発し、収めた納税額よりももらう返礼品の還元率が異常に高く、100%近くは当たり前、120%や150%という還元率で推移していました。
ふるさと納税のもともとの主旨を簡単言えば、「ふるさとを出て地方各地で仕事や生活を営んでいる方に、ふるさとの役に少しでも立ちたい」という狙いがあってできた制度ですよね。
2008年(平成20)から即時交付された制度ですが、今では当たり前になっている返礼品というものは組み込まれていませんでした。
ところが、お金が集まると知った各自治体が寄付者に対して寄付金の額に応じ、その地域の特産品として送付する自治体が現れ、返礼品の内容をアピールして寄付を募る自治体が増えていきました。
当然のことながら返礼品の競争というものが勃発し、加熱した競争はそう簡単には収まらず、年を追うごとに激しさを増したわけです。
さすがに見かねた政府は、2019年6月に総務省が主導して法改正に踏み切りました。
新制度では自治体からの返礼品を「寄付額の3割以下の地場産品」に限るよう規定、高額な返礼品が姿を消し、右肩上がりだった受け入れ額は減少に転じたというわけです。
2019年6月から返礼品を制限し、自治体を指定する新制度に移行した影響で、全国の自治体の受け入れ総額は約4875億円(前年度比約252億円減)と7年ぶりに減少に転じています。
ただ、新制度で指定から除外されていた大阪府泉佐野市には、2019年4、5月の2カ月間だけで約185億円の寄付があり、全国で最多だったと記されています。
すごいですね!
泉佐野市の受け入れ額は前年度と比べ約313億円減少したものの、新制度移行直前に実施した返礼品にギフト券を上乗せする「駆け込み」キャンペーンなどで約185億円を集めています。
次いで多かったのは宮崎県都城市(約106億円)で、北海道紋別市(約77億円)、というようになっています。
一方、ふるさと納税の受け入れ件数は前年度比約11万件増の約2334万件で、08年度の制度開始以降、11年連続で増加しています。
制度を活用した住民税の控除額も約3391億円(前年度比約126億円増)と7年連続で増加したようですね。
まあ、この当時の戦略として主にギフト券やウナギを返礼品として利用していたこともあり、還元率無視でやりたい放題やっていたということですよ。
ウナギが地場産業でない地域でも平気で返礼品として使っていたし、ギフト券に至っては問題外であると言えます。
もらう納税者にとってはとてもありがたいものですが、「ふるさと納税」の主旨からは大きく外れていたことは確かです。
法改正以降のふるさと納税
国主導で規制を強める形となったふるさと納税ですが、意外にも多くの自治体はこの法改正を歓迎したと聞いています。
それまでは法律で定められていなかったため、ギフト券を返礼品に出して抜け駆けする自治体に対し、多額の寄付が集中していたから当然のことですよね。
大多数の自治体は、法律ができたことでフェアな競争環境になったことをよしとしたのでしょう。
実際、ポータルサイト大手の「さとふる」が自治体にアンケートを取った結果では、法改正の6月以降、「前年と比べて寄付額が増えた」と回答した自治体が6割に上ったと聞いています。
2019年のふるさと納税の寄付総額は、2018年度の5127億円からさらに増加し、過去最高を更新する見通しだとも言っています。
ただ、2020年のコロナ渦の中で、ふるさと納税どころではない、というのが現状で、コロナの影響で財政がひっ迫している各自治体は、喉から手が出るほど寄付金が欲しいのが本音ですが、その影響もあってか多少なりとも返礼品競争がまた、はじまっているようにも見えますね。
ふるさと納税返礼品、人気ベスト10
さて、2020年7月の時点で、どこの自治体の返礼品が人気になっているのか、やはり、食品関係が多いのですが、これって本当に3割以下、というのもあります。
※ランキングは1か月単位変動します。このランキングは8月6日現在です。
●第1位
和歌山県有田市(大サイズ 国産うなぎ蒲焼2本セット) 10.000円
良質な国産うなぎをじっくり丁寧に関西風に香ばしく秘伝のタレで焼き上げました。
●第2位
山形県新庄市(数量限定、令和元年産 山形県産 はえぬき精米5kg×2袋 計10kg) 10.000円
米どころ山形を代表する「はえぬき」を是非ご賞味ください。
●第3位
北海道紋別市(オホーツク産ホタテ玉冷大1kg) 10.000円
厳選した大粒のオホーツク産ホタテをたっぷり1kgお届けします。お刺身・フライ・バター焼き・ホタテマリネ等さまざまな料理でご賞味ください。
●第4位
佐賀県唐津市(創業60年、老舗肉屋の特上ハンバーグ10個) 12.000円
創業60年老舗精肉店のこだわりハンバーグ。先代の味を受け継ぎ心を込めて手造りしています。店頭でも大人気です。(離島へはお届けできません。)
●第5位
佐賀県神埼市(10年連続最高評価特A受賞米! 令和元年産さがびより10kg) 10.000円
令和元年産のさがびよりが最高評価の特Aを受賞(令和2年2月発表)
●第6位
熊本県宇土市(熊本県産 黒毛和牛 切り落とし 1200g 600g×2)
黒毛和牛の切り落としを1200gお届けいたします。(冷凍)
●第7位
山梨県山梨市(厳選シャインマスカット2房約1kg YAMANASHI PRIDE スペシャル) 10.000円
濃厚な甘みが特徴のシャインマスカット。その中でも品質の良いスペシャルランクのぶどうを厳選してお届け。
●第8位
北海道八雲町(いくら醤油漬110g×5バック 合計550g) 13.000円
110gのいくらは茶碗でのいくら丼のサイズにぴったりです。使いやすさを実現しました。
●第9位
福岡県飯塚市(鉄板焼きハンバーグ デミソース 20個セット) 10.000円
粗挽きハンバーグにこだわりのデミソースをかけました。
●第10位
北海道滝川市(予約受付開始 北海道産赤肉メロン大玉 2玉)
【2020年出荷予約です】北海道を代表する赤肉メロン!!最大の特長は風味や香りを持ち甘くて瑞々しい事です。
ふるさと納税、返礼品ランキング2020のまとめ
「100万円、200万円の予算をつけるのも、本当に大変。努力をするほど多くの財源を獲得できる、ふるさと納税はよい制度だ」、と地方の自治体職員の多くはこう漏らしています。
都市部とは違い地方の自治体はこのふるさと納税の財源に命を懸けているのかもしれません。
地方の自治体にとって干天の慈雨になっているのも事実でしょう。
それぞれの自治体が知恵を出し、魅力的な使い道によって競い合うこと、そして寄付者も使い道や影響をよく吟味し行動することが重要です。
単に抜け駆けして儲けるのではなく、自治体同士のフェアな競争こそがいま求められているのではないでしょうか。
また、ご機会があればお寄りいただければ幸いです。今日は最後までお読みいただきありがとうございました。
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