【鳴子温泉】こけしの里、観光とルーツの歴史

【鳴子温泉】こけしの里、観光とルーツの歴史

あけましておめでとうございます。ワカマツです。2019年も、みなさまにとってよい年でありますように!

さて、年明けの第一発目は、こけしのルーツと言われている宮城県大崎市に位置する「鳴子温泉」です。

一番最初に訪れた時は、今から25年前ぐらいでした。当時は大崎市ではなく、宮城県玉造郡鳴子町でした。雪深い温泉地で、東北を代表する温泉地でもあります。

平成18年3月31日、かつての鳴子町は、古川、岩出山など1市5町と合併して大崎市となり、住所も「鳴子温泉」となりました。ただ私は、旧住所地名の方が風流があって、いいと今でも思っています。

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🔶こけしの里「鳴子温泉」

 

■鳴子温泉の歴史

こけしは「温泉人形」です。通称十大産地と呼ばれているこけし造りの里は、すべて温泉に繋がっていて、切っても切り離せない大きな関係があります。

「湯治客に売った、木地師の人形」というのがルーツだと聞きます。

雪深い東北地方にあって、湯治場はまた冬の木地師の生活の場であったのでしよう。木地師は山人の木工集団でした。奈良の『正倉院文書』にも出てきますね。

新編会津風土記』によれば、5世紀半ばに大陸より渡来、近江の山中に集団で住居を構え、その後、良木を求めて次第に東国に移り、1000年以上を経た天正18年(1590)に会津にたどり着いた、とあります。

こけしの発祥は、江戸時代末期と推定されています。方言により、「ぼうず」・「きでこ」・「でこやや」・「こげす」などと各地の呼び名は多彩ですが、鳴子では「こふけし」と言っています。

昭和に入って全国的に「こけし」の名が通用しだしたといいます。文久2年(1862)の「御郡村御取締御ケ筱御趣意帳」(鳴子町鬼首・高橋長蔵家文書)に、

雛等色々張抜もの 山根付村々出産之木地人形こふけし抔(など)・・・・・右灰売買一切披相留候様

などとあります。

要するに、いかがわしいこふけしなる物は売り買いを禁ずる、ということでみたいですね。金精信仰を思わせる、由来のある「大人のおもちゃ」みたいなものと受け取られたみたいですね。

鳴子に限らず、江戸時代末期には、宮城県蔵王遠刈田(とうがつた)、福島土湯系などのこけしも前後して誕生しています。

だから、こけし「発祥の里」というのは歴史上少し無理があります。奥州こけし工人の系図をみてもこのことがはっきりわかります。

おそらくは、団結の固い木地師の集団が各場所に移り住み、強い絆で結ばれており、奥州の山里にほぼ同時期に生まれたものと推測できます。

こけしの里鳴子温泉。湯は六湯ではなく六群です。

川渡東鳴子車湯鳴子中山平鬼首にわかれています。

源泉は約360ヶ所、日本の温泉効能は11種類に大別されるが、放射能泉と単純炭酸泉を除いた9種類がこの温泉郷にあります。だから効能は、湯を選べば万病に効く。やはり「鳴子温泉」の湯はいい湯ですね。

昔の地名で、この一帯の「玉造郡」の地名は『続日本記』の聖武天皇の神亀5年(728)にあります。

温泉は1100年の歴史(川渡温泉)を数え、仙台藩の御殿湯(東鳴子温泉)も置かれました。その温泉郷の中心が鳴子温泉でした。

坂上田村麻呂・安部頼良・貞任・義経と弁慶伝説など、歴史のおもしろさも多様ですよ。

鳴子温泉は丸い山々に囲まれた高台にあります。宿は大小合わせて40軒ほど、なかなかの賑わいを見せています。

そして、いたるところにこけしを見る。鳴子こけしはずっしりと太い胴が特色ですね。

その太さを補うかのように、美しい曲線で胴がくびれている。首ははめ込み式で回すとキチキチと鳴る。

生産量は今も日本一です。市街から陸羽街道沿いに車で5分ほどの鳴子公園の敷地内に「日本こけし館」があります。

大別11系統、約3000本のこけしが展示され、各工人の実演も見れます。

そこから5分ほど離れた、大崎小学校の前に「鳴子温泉神社」が鎮座しています。

通称「こけし神社」とも呼ばれているみたいですが、毎年9月7日~9日まで「こけし祭り」が行われ、奉納されたこけしの中から優れたものが、日本こけし館に収納されるというわけです。

公園からは鳴子峡と奥の細道ハイキングコースが始まります。

溪谷は時に150メートルほどの岸壁を落とし、10月下旬の紅葉は紅が強く絶景ですね。奥の細道は芭蕉も往来した羽前街道。尿前の関所(御番所)跡も通ります。

「此の路、旅人稀(まれ)なる所なれば関守にあやしめられて・・・・・」といわれた面影は今にありませんが、その芭蕉の句碑があります。

道を抜けると美しい白樺の高原に入って中山平温泉へと通じます。

また、鳴子からちょっと足を延ばすと、鬼首温泉があり、そこには地獄谷と呼ばれる数分おきに熱湯が噴き出す間欠泉があります。

こけしの里という「鳴子温泉」、今から冬を迎え毎年のように降り積もる白雪の山中で、風流と湯治を併せ持つ上質な温泉に浸かるのも、またいいかもしれませんね。

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■鳴子温泉の観光

●鳴子温泉神社

承和2年4月(835)鳴子温泉鳥谷ケ森俄かに鳴動すること数日にして遂に轟然と爆発し熱湯を噴出した。この年の10月朝廷は、この地に一社を建てて、温泉神社を祀りました。この湯を鳴声(なきごえ)の湯と称した、と記されています。

承和10年9月5日に玉造温泉神に従五位下が授けられました。

明治7年8月村社に列格。昭和19年8月供進社に指定された。延喜式内社である愛媛道後温泉の湯神社、兵庫有馬温泉の湯泉神社、栃木那須温泉の湯泉神社、福島湯本温泉の温泉神社とは類社でとくに島根県の玉造湯神社とは深い縁があると思われています。

玉造温泉の記事中にも記したように、温泉の神様と言えば、少名彦命、鳴子温泉神社は少名彦命と大己貴命(大国主命)と2柱が御祭神です。

温泉にまつわる神社はなぜか出雲系の神が多い。やはり日本古来からの守り神である国津系の神を昔から信仰していたとみられますね。

上記にも記したように義経・弁慶伝説も残っています。

ここは温泉神社とかいて(ゆのかみのやしろ)と読みます。出雲大社が(いつものおおやしろ)と読むのと同じです。

名称:鳴子温泉神社(ゆのかみのやしろ)
住所:大崎市鳴子温泉湯元31-1

●滝の湯(日帰り温泉施設)

滝の湯」は地元の「滝の湯保存会」のみなさんが大切に管理している共同浴場です。

お湯の特徴としては硫酸塩系・硫化水素型で若干白濁した硫黄泉である。湯の温度は約40℃以上あり、少し熱めに感じるかもしれません。

ぬる湯は、低温で長湯が出来きます。総ヒバ造りの風流のある浴室です。

奥の浴槽は3人ぐらい入れる浴槽で、2本の木の樋が打たせ湯になっています。

若干白濁した硫黄泉です。ポカポカとツルツル感が凄い、すばらしい湯ですね。当然、源泉かけ流し湯です。

名称:滝の湯
住所:大崎市鳴子温泉湯元47-1

●日本こけし館

こけしの最も古い生産地、鳴子温泉。日本こけし館は、昭和28年に詩人で童話作家の深沢要さんのコレクションが旧鳴子町に寄贈されたことと、昭和32年から毎年、全国のこけし工人たちからこけし祭りへの奉納こけしが贈り続けられたことが大きなきっかけとなり、昭和50年に開館しました。

日本こけし館には、東北各地のこけしが展示されているとともに、工人による木地挽きやロクロ描彩などの製作実演が見学できる実演コーナー、自分だけのオリジナルこけしが作れる絵付けコーナーもあります。

建物は老朽化が目立ち始めています。展示の照明も旧式のものが多く、古さを感じさせます。

こけしは一般の方からの寄贈も多く数の上では圧巻です。係の方の対応は丁寧でありわかりやすい。こけし好きの方は必見ですね。

名称:日本こけし館
住所:大崎市鳴子温泉字尿前74-2

開館期間および開館時間
4月1日~11月30日 午前8時30分~午後5時
12月1日~12月31日 午前9時~午後4時

休館日
冬期間1月1日~3月31日

●鬼首温泉(間欠泉)

鬼首(おにこうべ)かんけつ泉には、約10分間隔で15m程噴出する間欠泉「弁天」と、20~30分間隔で2~3m噴出する間欠泉「雲竜」の2つの間欠泉があります。

30分もいれば両方とも噴き出す模様が見れるはず。ただ、施設の内容と照らし合わせたら入園料が少し高いと感じました。間欠泉を見たことがない方にとっては必見ではありますが自己判断です。

【入園料】大人400円 小中学生200円 未就学児 無料 団体割引(大人16名以上)あり
【営業時間】4月下旬~11月 9:00~16:30  3月下旬~4月下旬 10:00~15:00
定休日:水曜日 (ゴールデンウイーク・夏休み、紅葉期間を除く)
※12月1日~3月下旬は冬期休園となります>
【園内】足湯・売店・食堂

●絶景、鳴子峡

荒雄川(江合川)沿いには、少なくとも戦国時代末期から中山越出羽道(出羽海道)と呼ばれる街道が整備されていました。

この街道は仙台藩(宮城県)の大和町と新庄藩(山形県)の最上町を結ぶもので、奥州街道から分岐して江合川に沿って遡り、堺田越で奥羽山脈をこえて最上川流域へ通じていと聞きます。

この街道は最終的に最上川と西廻海運の水運によって大坂や江戸とを結ぶ交通路の一部を成していたみたいですね。

一帯は落葉広葉樹林になっており、アカシデ、ミズナラ、ハウチワカエデなどが群生しています。宮城県を代表する紅葉の名所として知られ、宮城県の名勝に指定、全域が栗駒国定公園に含まれています。

10月中旬から11月上旬にかけて、大谷川が刻んだ深さ100メートルに及ぶ大峡谷が紅葉におおわれる。鳴子峡レストハウスの見晴台からの眺めは、まさに絶景です。

近くには2.2kmの大深沢遊歩道があり、歩いて散策と見学もできます。

名称:鳴子峡
住所:大崎市鳴子温泉星沼13-5

●鳴子ダム

【すだれ放流】
鳴子ダムのすだれ放流とは、ダム上部の堤頂越流部から水を流し、ダム施設の安全を確認するために行われているものです。

幅95メーター、高さ80メーターの水の流れがすだれのように見えることからそのように呼ばれている。

ほぼ毎年ゴールデンウィークに併せて実施され、昨年は約1万人が来場した人気イベントとなっており、2018年でなんと51回目の実施だったそうです。

🔶鳴子温泉まとめ

宮城県の山奥にたたずむ「鳴子温泉」、東北の温泉の中でも源泉数は多く、また、全国的にもみて一つの源泉地帯で源泉質が多いのはこの鳴子温泉だけです。

こけしの里」を展開する鳴子温泉郷は、それだけでもすばらしい観光資源を持っています。

特質した観光はないものの、山あり谷あり紅葉あり、そしてこけしありです。

温泉街も歩いてみるとわかりますがが、古びたではなく、温泉郷としての風流が感じられます。真新しいというものはありませんが、温泉に来た安らぎの心を与えてくれる街でありました。

いつまでもこの景観をまもり続けてほしい、そんな気持ちになる温泉郷です。

今日は最後までお読みいただきありがとうございました。(SORA2018事務局)

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