【奥津温泉】観光と歴史 津山藩の名湯

【奥津温泉】観光と歴史 津山藩の名湯

🔶美しき「美作・津山」の地

こんにちは、ワカマツです。

3ヶ月間かかって作り上げた「奥津温泉」、今回は美しい「美作の地」を記していきます。

■古代神話の古道「美作」

岡山県の北部に位置する「奥津温泉、前回このブログでも記した鳥取県の「三朝温泉」からそう遠くはない。国道179号を岡山県側に走ると有名な人形峠がある。現在はバイパスができていて長いトンネルになっているが、そこが岡山県と鳥取県の境である。

それを超えて30分も走ると「奥津温泉」にたどり着く。中国山脈に抱かれた津山地方は、古くは「美作国」(みまさかのくに)と呼ばれていた。しかし、もとは、「備前国」に属しており、分国したのは和銅6年(713)で『古事記』が編纂された次の年である。

この「みまさか」に「美作」と字をあてたのは、当時国名は美しい字をもって二字にするようにきめられていたわけで、10世紀の『倭名類聚抄』(わみょうるいじゅしょう)には「美万佐加」ともなっています。

美わしき山たちならぶ美作の 城下のの町の夏の夜の月

と、城下町津山を詠んだのは「与謝野晶子」である。

美作と言われるところは周囲を360度山に囲まれている。東西南北、どこへ行くにしても峠を越えなくてはならない。まさに「坂の国」である。「みまさか」は「美わしき坂の国」ということになりますね。

吉備から津山、そして奥津温泉から人形峠を越えて因幡の三朝温泉に出るルートは、古代からの神話的存在を持たせる古道である。「坂の国」は国境の地でもあり、「坂の神」を祀る重要な場所でもありました。

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■津山の名君 森忠政

名君と言われた初代津山城主の森忠政によって、美作地方は平穏を得ましたが、それ以前は中国地方に勢力を持っていた毛利氏や赤松氏、宇喜多氏などと、山陰地方に勢力を持っていた尼子氏や山名氏の勢力争いが、中国山脈を中心に各所で行われていました。

そうした抗争の続く中で、傷ついた武士たちが、その傷を癒すのに大変効くと言い伝えてきたのが、吉井川の上流、中国山脈の山峡に湧く「奥津温泉」であったと聞きます。

奥津温泉は昔から「美作三湯」といわれ、「湯原温泉」(真庭郡湯原町湯本)、「湯郷温泉」(英田郡美作町湯郷)と並ぶ名湯ですが、その歴史はもっとも古く、出雲の神の少彦名(すくなひこな)がこの地に来られた時、発見されたという。

また、古代において出雲と大和を結ぶ交通路は、中国山脈の尾根筋を通っていたため、山峡のこの地に温泉を発見し、人々が住むようになり古代の道が開かれたという。『播磨国風土記』・『備前国風土記』・『美作国風土記』参考

ただ、「奥津温泉」の定説は、慶長8年に初代藩主森忠政が吉井川の流れに湧く湯を見つけたのが、初めとする説が根強い。慶長8年と言えば、忠政が美作国に入った年だが、忠政は領国の治山、治水に力を入れた城主だから、吉井川を遡りこの地まで足を踏み入れて湯を発見したという説は、まんざら嘘ではないよに思える。

そして忠政はここに別荘を建てて専用の湯治場としていたのである。4代藩主長成も、この地に別荘を建て湯治に通っていたといわれ、現在も「御殿屋敷」という地名が、土地台帳などにも残っています。

この奥津温泉は、昔から「鍵の湯」と呼ばれていました。それは忠政が別荘を使用しない時に、その湯には一般人の入浴を禁ずるように鍵がかけられていた、まさにこの奥津温泉は殿様専用の湯治場であったわけです。

「鍵の湯」が一般に開放されたのは、大正6年です。長い間ご禁制が解かれなかったと見えます。

昔の「鍵の湯」は現在の奥津荘にあります。大正の初めに温泉成分を分析した結果が残っていますが、ラジウムエマナチオンの含有量が、三朝温泉(鳥取県)に次いで世界第二位で、胃腸病・神経痛・リューマチなどに効くことが分かりました。

戦国の時代、戦乱で傷ついた兵士たちは、この湯に浸かり、身も心も癒されたでしょう。「鍵の湯」と言われ一般の人は入れない温泉ではあったが、それとは別に「下の湯」と呼ばれていた温泉があり、一般の人が入れる温泉がありました。現在は「花美人の里」と称して、奥津温泉の日帰り入浴施設となって息づいていますね。

奥津温泉が、今日のような温泉街になったのは、大正から昭和の初期です。それまでは村人が川のせせらぎを聞きながら、のんびりと湯に浸かり、すぐそばでは野良着を足で踏みながら洗濯する女性の姿がある、素朴な温泉であったとききます。

この温泉がクローズアップされたのは、岡山出身の作家、藤原審爾(ふじわらしんじ)の書いた「秋津温泉」で、文学青年と旅館の娘(新子)との悲恋物語の舞台となったことでした。

また、いつ頃かはわかりませんが、奥津温泉は「美人の湯」の異名もあるみたいですね。多分これは温泉成分に含まれている微量のヒ素がもとであろうと考えます。

ヒ素は人肌をきれいにするといわれているからだ。泉質は弱アルカリ性の単純泉で、化粧水のように肌ざわりの良いことがわかっています。だから「美人の湯」という言葉が生まれたのでしょう。

■美作三名湯

今回は「奥津温泉」が主体なので、三名湯である「湯原温泉」・「湯郷温泉」については、箇条書き程度に収めておくことにします。この二つの温泉秘話については改めて記していきます。

さて、「湯原温泉」は旭川上流の湯原ダムの真下に広がっており、名物の「砂湯」は川床から砂を噴きながら湧いて出ていることから「砂湯」と名付けられた、風流な露天風呂である。混浴なので三朝温泉の露天風呂と同じく、女性の方にはオススメできませんが、それを補う為、2km下流の下湯原温泉に男女別の有料で管理人なども配備された露天風呂が平成10年に設けられています。

男女それぞれの浴槽は岩風呂で全体として砂湯よりも広い。駐車場もすぐ横にあり道の駅の様な施設も併設され食事や特産品の売店もあります。またここにはペット専用(犬猫)の露天風呂もあり好評みたいですね。

温泉の歴史は「ウィキペディア」にも書かれているが、調べたところこれが定説みたいです。10世紀ごろ、播磨国の名僧「性空小人」(しょうくう)が重病の時、夢のお告げにより発見したという。

さらには、鎌倉時代の前期に、猟師の矢傷を受けた大蛇が川原で傷を癒しているのを里人がみて、この湯を発見したともいわれています。

その後、天正年間(1573~1592)に、宇喜多秀家の母がこの地に出湯に浸かって病を治し、秀家が浴舎を増築したことから湯治場として栄えたという。

江戸時代からこの「砂湯」は名高く、当時の「諸国温泉番付」ては、関脇の地位を得ている。また旅行作家の会代表の野口冬人が、日本温泉協会発行の「温泉」紙上に1977年(昭和52年)に発表した露天風呂番付において西の横綱とされる。

川の中にあるお風呂ながら住民により管理され無料で開放されていることが横綱の評価となった。 この砂湯は湯原温泉の古代からのお風呂の様子を唯一残す物で市の文化財として指定されています。

泉質は弱アルカリ性単純泉で、特別な成分はなく、無色透明で肌ざわりがよい。近くには旭川沿いに下湯原温泉・足温泉・真賀温泉・郷緑温泉があるが、5つを総称して「湯原温泉郷」とも称されています。

湯郷温泉」は昭和の時代三湯中、もっとも歓楽的に温泉地であったみたいです。吉井川の支流の吉野川沿いに開けた温泉地です。その歴史は貞観2年(860)に慈覚大師円仁が西国巡礼の時に立ち寄り、白鷲が田の中で湧き出る湯を浴びて、傷を癒しているのを見て、「鷺の湯」と命名したという名湯です。

古くから湯治湯として知られ、薬湯の効果から湯を樽に詰めて、京阪神方面に出荷されていたみたいです。泉質は塩化物土類泉で、源泉温度は約40℃、慢性関節炎やリューマチに効くとされています。公衆浴場は湯郷鷺温泉館や村湯療養湯、足湯、市営露天風呂が存在しています。

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🔶奥津温泉観光

■森忠政の秘湯「鍵湯」

上記でも触れたように、「鍵湯」は現在、旅館「奥津荘」にあります。代々受け継がれた名湯は滾々と湧き出ており、奥津温泉に来たら是非、訪れたい場所ですね。日帰り入浴もできます。

名泉 鍵湯 奥津荘

営業時間 10:45~14:30(最終受付14:00)
入浴料 大人(中学生以上) 1,000円  小人(3歳以上) 500円
貸切風呂有り。(+1,000円/組 入浴時間60分)
定休日 休館日および定期メンテナンス日(不定期)
※休館日については事前にお電話にてご確認下さい。0868-52-0021(受付時間9:00~21:00)
備品・アメニティ シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、洗顔料、石鹸、ドライヤー
休憩処 お部屋のご用意はございません。ラウンジもしくは湯上り処に僅かですがベンチをご用意しております。
奥津荘ホームページ

■奥津温泉 花美人の里(日帰り温泉施設)

奥津温泉にある日帰り温泉施設「奥津温泉 花美人の里」。1階と2階に大浴場があり、露天風呂をはじめ、気泡湯、ジェットバス、サウナ、ぬるま湯、花風呂、アメリカンスパなど多彩な湯船が揃っています。追加料金で利用できる家族風呂もあます。

また売店や大広間の休憩場所も設置されており、駐車場の一画には温泉を購入できる温泉スタンドも設置されています。比較的人気のある日帰り温泉施設です。

奥津温泉 花美人の里(はなびじんのさと)

住所 岡山県苫田郡鏡野町奥津川西261
時間 (平日)10:00~19:00、(土日祝)10:00~20:00
料金 中学生以上:720円、3歳から小学生まで:360円
風呂 大浴場、露天風呂、ジェットバス、家族風呂など
温泉 奥津温泉
電話 0868-52-0788
花美人の里ホームページ

■道の駅 奥津温泉

敷地は広く駐車場も100台近く止められるのでのんびりできる施設です。特質しているものがある道の駅ではありませんが、ドライブの休憩場所としてはいいのではないでしょうか。

道の駅の食堂、「温泉亭」はけっこう人気があります。基本バイキング形式です。昼の時間帯と、休日はお客さんは多めです。田舎料理的なおかずが多いですね。道の駅  奥津温泉(おくつおんせん)

所在地 708-0503 岡山県苫田郡鏡野町奥津463
TEL 0868-52-7178
駐車場 大型:64台 普通車:60台前後(身障者用4)
営業時間 9:30~17:00道の駅 奥津温泉ホームページ

🔶奥津温泉まとめ

岡山県苫田郡鏡野町に位置する「奥津温泉」、正直、あまり観光資源が豊富ではない。温泉に特化した町ではありますが、これだけでは多くの観光客は安定して望めないと思う。ひとくちに「美作三湯」というが、三湯はそれぞれかなり離れている。

この付近の観光としてはやはり、「西の小京都」と呼ばれる津山を訪れて、名君森忠政を偲び、それから「奥津温泉」に向かい「美人の湯」に浸かり一日を過ごすというのもいいかもしれません。

どちらにせよ、美作の山の中にある「奥津温泉」、温泉だけを考えてゆっくり旅をしても楽しいかもしれない。
今日は最後までお読みいただきありがとうございます。

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