【三朝温泉】観光と歴史、源家再興の地

【三朝温泉】観光と歴史、源家再興の地

こんにちは、ワカマツです。

今回は鳥取県東伯郡三朝町に位置する、日本でも有数のラジウム温泉「三朝温泉」の観光と歴史を紐解いて、ご紹介していきます。

🔶「三朝温泉」の起源と歴史

■源家再興祈願の湯

三朝温泉は、約800年以上も前に源義朝の家臣、大久保左馬之佑(おおくぼさまのすけ)が、源家再興祈願のため、三徳山三仏寺に参詣の時、発見したと伝えられている。

『三朝温泉誌』によると、左馬之佑が三徳山に参拝に向かう途中、妙見山の神使である白狼の危難を救った。妙見山大菩薩は、左馬之佑の慈悲心に感じて、夢枕に立ち、「老いたる楠がある。その株根に霊湯が湧く。汝掘ってよろしく人々の病を救え」と告げたとある。

これが三朝温泉の起源で株湯がそれであるーーと記す。

あともう一つ、『白狼伝説・大久保左馬之佑と株湯』によると「平治の乱(1159)で平家に敗れた佐馬頭源義朝は、その翌年1月、尾張の野間で斬られて一家離散の運命に至った。

伝説によるとこの没落の源家を再興せんものと、義朝の家臣大久保左馬之佑なる武士が、全国の大社・名刹に祈願をかけて行脚の旅に出た」とある。時は、二条天皇の長寛2年(1164)8月だという。

霊夢によって発見された温泉は、古木の根本から湧きだしていたので「株湯」と呼ばれるようになった。湯村の元湯と呼ばれていた時代もある。「株湯」は現在も存在する。

醍醐天皇(だいご)の承平年間(931~937)編の『和名類聚鈔』によると、河村郡に竹田庄、三朝庄が登場するが、これを「みささ」と呼んでいたかは定かではない。

村社三朝神社には、現在も飲泉場が設けられている。以前は湯村神社ていっていた。さらに昔は大久保大明神と称していた。

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■三朝温泉と三徳山三佛寺

さて、大久保左馬之佑が目指した三徳山三仏寺は、三朝温泉から三朝川沿いに東南へ県道21号線を約6キロほどさかのぼった中国山地の山ふところにある。四方を小高い緑の山に囲まれ、三朝川を挿んで旅館がある三朝温泉は、三徳山あってのものと言いたいのであろう。

三徳山三仏寺は慶雲3年(706)役小角が天空から三つの椿を地上へ投げたところ、一つは大和(奈良県)吉野山、一つは伊予(愛媛県)石鎚山、いま一つはここ三徳山に落下したという。

その後、嘉祥2年(849)慈覚大師が山上山下に堂宇を建立、阿弥陀、釈迦、大日の三仏を祀ったので三仏寺と号した。現存しているのは本堂、文殊堂、地蔵堂、投入堂など九堂と一鐘楼である。

三朝川が竹田川、三徳川と名を変えるあたり、三徳山三仏寺に到着する。苔むした石垣、石段、シャクナゲの群生、老杉が山陰きっての山岳霊場の気配を一気に強めてくれる。

うまい豆腐や山菜定食、また温かい蕎麦やぜんざいなどを提供してくれる「谷川天狗堂」というこの三仏寺を訪れたら是非寄りたい店がある。楽に行きつけるのは本堂までである。皆成院、正善院、輪光院を過ぎて本堂に至る。足の悪い方、高齢の方はこの本堂に至る階段だけでもきついのではないだろうか。

宿入橋から奥の院に向かうと生半可な気持ちでは一歩も進めない。カズラ坂は木の根っこにつかまってよじ登るのだ。全身全霊を集中しなければ落下してしまう恐れがある。

ここを制覇すると見事な舞台造りの文殊堂にたどり着く。回廊に立つと遮るものは何もない。はるか先に大山、島根半島、そして美作の山々が波打ってそびえ立ち、さながら大自然を見るすばらしさを実感する。

カズラ坂を登る時は、こんなはずではなかったと後悔したが、ここに立つとやはり来てよかったと満足感に浸ることができた。ただ文殊堂も高所恐怖症の人はきついかもしれない。

さらにロッククライミング感覚と言おうか、岩をよじ登って地蔵堂、鐘楼へ・・・・・

この鐘楼の梵鐘は、建久7年(1196)源頼朝の命により佐々木盛綱が寄進した重量2トンもの巨大なものだ。これを見たとたん誰もが思う。「一体どうやってこの鐘をここまでかつぎあげたのか」と・・・・・あまりにも凄すぎる!

ここからさらに進み、納経堂、観音堂を過ぎると、崖っぷちに一問一面、切妻造りの投入堂(国宝)が絶壁にへばりついている。やはり奥の院まで到達した自信が、折れかけた心のパワーを呼び戻す。功名極まる自然の演出がこれほど凝縮している霊山も珍しい。

この奥地に、安徳帝を祀る平家の里、中津とムカデ退治で有名な俵藤太秀郷が住んだという俵原の里が別の谷に在り、800年以上も経た今でもにらみ合っている。

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🔶三朝温泉の観光

■あまりにも有名な河川敷の露天風呂(勇気のいる日帰り温泉施設)

ご存知の方も多いのではないだろうか。三朝橋のすぐそばにある「河原露天風呂」、基本的に24時間営業していて、無料で入浴できる。まさしくこれこそ露天と言わんばかりに、どこからも丸見え、それを覚悟で入らなければならない。

さすがに女性は無理だろう。もし入浴するとなれば、あたりが暗くなる夜の時間帯がいいかもしれない。ただ基本的に見守る人は誰もいないので要注意。ちなみに混浴なので誰が入ってきても文句は言えない。

この露天風呂の横には足湯が併設されている。こちらも自由に使用できるので女性にはオススメである。午前中の早い時間帯は、湯の入れ替えなどで入れない時がある。今から約20年前ぐらいに一度訪れているが、その時は確か囲いなど何もなかった。あの時は本当に360度丸見え状態で入ったこと思い出す。

■三朝温泉発祥の地「株湯」(日帰り温泉施設)

三朝温泉発祥の温泉でもある「株湯」、町はずれにあるので外来客は少ない方である。どちらかと言えば地元の方がよく利用する温泉である。源泉温度は高く、約50度前後のお湯が湧き出ている。湯ぶねも通常の温泉よりも高く43~44℃ぐらいで、いきなり入ると危険を伴う。特に高血圧の方にはあまりお勧めできない。かけ湯をしながらゆっくりと入るのがいい。
営業時間 8:00~21:45(最終受付21:30)
(月曜日のみ10:00~21:45)
料金 大人300円・小人150円
駐車場があり、20台ほど駐車できる。
鳥取県東伯郡三朝町三朝634-1
TEL0858-43-3022

■たまわりの湯(日帰り温泉施設)

三朝温泉たまわりの湯は三朝温泉の温泉街の中心地にある三朝温泉の外湯である。三朝温泉は菩薩様からたまわったお湯として知られている。外湯の中では一番人気がある温泉だ。「株湯」よりも観光で来たのならこちらの「たまわりの湯」をお勧めする。
住所/鳥取県三朝町三朝910-7
TEL/0858-43-0017
入浴料/大人500円 子供300円
営業時間/10:30~22:00(最終受付21:30)
駐車場あり、約10台駐車できる。

■恋谷橋縁結びの「かじか蛙」

橋の中央には陶製でできた「縁結びのかじか蛙」が置かれ、これを優しくなでると恋が実るのだとか。絵馬を掛ける場所もあり、絵馬は「温泉広場」にある「観光商工センター・三朝温泉ほっとプラ座」で販売(税込378円)されている。ここの川に生息しているカジカ蛙をモチーフに橋の名前とかけて造られたものだろうと思うが、正直なところ、つながりの意味があまり見えてこない。これを観光材料とするのであれば、もう少し橋のイメージを変えたり、この蛙に対するエピソードを添えてほしい。

■三朝バイオリン美術館

温泉とはまったく関係ない施設だが、こういう施設がいくつもあっていいと思う。例えば小さな温泉地でもある湯布院、年間500万人近い観光客が訪れている。その施設の中には、温泉とは無縁の美術館、博物館が多く並び、多くの観光客を集客している。

三朝バイオリン美術館のコンセプトはこうである。

「弦楽器による『製作と演奏』この二つをテーマにした運営を行っています。 音楽が豊かな町は人の心も豊かになる。 弦楽器を通して音楽文化をより多くの方へ広めていきたいという思いから 国内を代表する弦楽器の聖地を目指すというプロジェクトが始まりました。 日本全国 そして世界から来て頂けるような環境を目指しております。 一人でも多くの方に体感して頂き 音楽そして弦楽器を楽しみの一つにして頂けたらと思います。」

音楽・楽器に興味がある方だったら損はしない施設だと思う。例えば敷地内におしゃれなカフェレストランなどがあるといいと思うのだが、あまり余計なことばかり書くと怒られるのだが、集客の手はいくつもあるはすである。やはりアイテムを増やすことによって、三朝温泉を知ってもらうことができるはずであり、バイオリン美術館も成長するのではないだろうか。

■三徳山三佛寺

三徳山三佛寺は標高900メートルの三徳山に境内を持つ山岳寺院である。その奥院である投入堂は垂直に切り立った絶壁の窪みに建てられた他に類を見ない建築物で、国宝に指定されている。屋根は軽快な反りを、堂を支える柱の構成などは建築美からも優れた建物である。

詳しい建造時期ははっきりとしていないが、修験道の開祖、役小角が法力で建物ごと平地から投げ入れたという伝承が語り継がれている。
住所 鳥取県東伯郡三朝町三徳1010

TEL  (0858)43-2666

三徳山三佛寺ホームページ

🔶三朝温泉温泉まとめ

三朝温泉は世界でも有数のラジウム温泉である。旅館の数40軒余り、設備の整った宿から自炊宿まで多種多様の宿泊を提供してくれる。マニアックな露天風呂から、優雅に過ごせる気の利いた温泉宿まである。ただ温泉街といわれるところを見ると、「昔ながらの情緒がある」とはひとえに言えないところがある。

なぜならば「衰退をしている」からである。いつも言うが集客の問題は、当然ご当地の行政・企業に依存せざるを得ない。いくら質のいい温泉を持っていても、集客できなければ無意味だ。せっかく温泉というアイテムを持ちながら、それを他のアイテムとうまく結び付けていないのが今の「三朝温泉」の現状ではないだろうか。

勉強材料となる温泉地は日本全国いくらでもある。真似をして、学んでいくことの大切さを全力で行えば「三朝温泉」という名前がどんどん大きくなるはずである。またそういう力を秘めている温泉地であることは確かだ。

今日は最後までお読みいただきありがとうございました。

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